一般社団方式が拡大して来た理由

先週はドクターが一般社団を開設者とするメリ
ットについてお話ししました。
実はもう一つメリットがありますが、それはメ
ルマガには書けない内容なので、ご興味のある
方だけにお問合せに応じてお答えします
( info@yakujihou.com 問合せ窓口までお問合
せ下さい)。

さて、今日は、一般社団方式が拡大して来た理
由についてお話ししたいと思います。
そのポイントは「医療機関の非営利性」の原則
です。
ドクターが企業の下僕になってはいけないとい
う発想もあり、この原則は医師会からも支持さ
れており、結果、株式会社がクリニックの開設
者となることはできません。

そこで、医療行為以外の周辺部分を担当し実質
的にクリニックを支配するMS法人方式が広
く用いられるようになり、美容クリニックでは
これが当たり前と言えるような状況になってい
ます。

ただ、MS法人方式だと、たとえば2千万円の
レーザー機器を買おうというときに、これが医
療機器であるために、MS法人が買い手となる
ことができません。
そのため、MS法人=企業が院長に2千万円を
貸し、院長の名義でこのレーザー機器を購入す
ることになります。
そうすると、MS法人=企業としては、この2
千万円を持ち逃げされることがないかとか、院
長が死亡したらどうなるかなど、悩み事が増え
ます。

対し、一般社団が開設者になるのであれば、一
般社団の名義でレーザー機器を購入できます。
企業が2千万円を一般社団に貸すことになり
ますが、院長が死亡したらどうなるか?といっ
た問題は生じません。

このように、一般社団方式だと企業側のニーズ
をかなりの程度満たすことができます(一般社
団の代表者を企業の人間にすればなおさらで
す)。
あとは、「医療機関の非営利性」の原則をどう
クリアするか?ですが、一般社団自体、非営利
法人なので、建前としてはこの原則に適合しま
す。

こういうところから、行政も一般社団がクリニ
ックの開設者となることを認めるようになった
のだと思います。