機能性表示最新情報 345号 / 女性の一時的な精神的疲労感とは?

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは機能性表示最新情報をご紹介します。

I1404 シャキッとタキシフォリンケア

「本品にはタキシフォリンが含まれます。タキ

シフォリンには女性の注意力や思考力などを使

う作業の繰り返しによる一時的な精神的疲労感

を軽減することに役立つ機能があることが報告

されています。」

一時的な精神的疲労感を軽減する、はGABAをは

じめとしてよく目にする訴求ですが、「女性の

注意力や思考力などを使う作業の繰り返しによ

る」という性別による制限をかけるのは珍しい

パターンです。どうしてこうなっているので

しょうか?

I1404は、(1)Shinozaki2022、(2)

Shinozaki2023の2報を採用したSRで申請を行っ

ています。精神的疲労感の効果指標としては精

神的疲労感スコアVASによって評価をしていま

す。ただ、どちらの文献も解析者全体では群間

有意差なし(有意傾向としています)、という

結果になっています。

(1)(2)どちらの文献でも性別による層別

解析が論文中で実施されており、(1)は層別

解析をしても男女ともに群間有意差なし(女性

は有意傾向)、(2)は男性は群間有意差なし

だが、女性は疲労感が有意に減少したとありま

す。

全体としてみると、群間有意差ありは(2)の

女性のみだが、その他の指標についても有意傾

向はあったので、疲労感の減少については限定

的に肯定である、という感じでしょうか。

また、肯定・否定がともにあることで、非一貫

性の問題はありそうに思いますが、それについ

ては「男性は女性より精神的疲労感の感受性が

低いため、有意差が出なかったと本研究レ

ビューでは推察する。」としています。ただ、

この点について根拠となる文献の提示や考察は

ないので、全般的に割と甘めな評価と思われま

す。

また、もう一つ気になるところがあります。

(1)(2)の文献はどちらも、VASの測定を

複数回行っているようですが、(1)のデータ

は「1回目のテスト前後変化量」を採用してい

るのに対し、(2)のデータは「3回目と4回目

の変化量」を採用している、という点です。

この違いについて特に説明がないため、何とか

肯定的な結果を絞り出したという印象が拭えず、

エビデンスとしては少し物足りない感じがしま

す。

それでは、またメールしますね。