機能性表示最新情報 349号 / 安静時のエネル ギー消費の色々

こんにちは。YDCのミッシーです。

それでは機能性表示最新情報をご紹介します。

J50 UCC(ユーシーシー) &Healt

hy(アンドヘルシー) スペシャルブレンド

 ワンドリップコーヒー

「本品にはコーヒー由来トリゴネリンが含まれ

ます。コーヒー由来トリゴネリンは、BMIが高

めの方の日常のエネルギー代謝の一部である安

静時のエネルギー消費の向上をサポートする機

能が報告されています。」

ユーシーシー上島珈琲さんによるSRでの届出で

す。コーヒー由来トリゴネリンは初出の機能性

関与成分となっています。今回注目の表現は、

「安静時のエネルギー消費の向上」です。

実は「エネルギー消費の向上」を謡っている事

例は、J50を除けば、葛の花由来イソフラボン

の12件、ジヒドロカプシエイトの2件しかあり

ません。なんとなく見慣れている表現のように

感じるのは、例えばブラックジンジャー由来ポ

リメトキシフラボンなどで「エネルギー代謝に

おいて、脂肪を消費しやすくする」などがある

からでしょう。ただ、その感覚は間違っていな

いとも言えます。

というのも、「エネルギー消費の向上」「脂肪

を消費しやすくする」のどちらの場合であって

も、基本的に効果指標は、呼気を採取して酸素

消費量を調べることによって測定されているか

らです。つまり、表現として似ているだけでは

なく、同じ事象を指したものと言えます。

また、もう一つ「安静時」という表現にも注目

してみます。この表現のパターンでは、「日常

生活(安静時や日常活動時)」という表現がア

ルロースやピセアタンノールの届出表示として

採用されており、30件程度の事例があります。

一方で、今回のJ50のように「安静時」のみと

いう事例は、ジヒドロカプシエイトの2例しか

ありません(I729、H736 )。このジヒドロカ

プシエイトとJ50では安静時に関してほぼ同じ

定義で以下のように記載されています。

「「日常のエネルギー代謝」は、身体活動(非

運動性身体活動と運動による消費)、食事熱産

生と安静時(心拍や呼吸・体温の恒常性のため

に必要な最小限のエネルギー消費)の3つの要

素から構成される。」

ちなみに先にあげたアルロースの場合は、安静

時については座位や臥位と記載はされています

が、それ以上の明確な規定は記載されていませ

ん。このためJ50などと比べると、安静時が実

際にどういうエネルギー状態なのかわかりづら

いところがあります。

エネルギー消費といった種の表現は、興味を惹

かれる方も多いと思いますが、エビデンスや表

現の細かな違いが多く、複雑化している印象が

あります。

それでは、またメールしますね。