F232 日清食品さんのトリプルバリア。
届出表示はこうです。
「本品にはサイリウム種皮由来の食物繊維が
含まれます。食事中の脂肪、糖、塩分の便
への排出を増やし、食後の中性脂肪や血糖値
の上昇を抑え、高めの血圧を下げる機能が
あります。また、お通じの回数や量を増やす
便通改善機能が報告されています。」
便へのトリプル排出を訴求する初めての
事例です。
このエビデンスには注意しなければなりません。
1.まず、様式7に書くだけなら社内報告書でも
かまいません。
2.次に、この作用機序を届出表示に入れるの
なら、そのエビデンスはヒト試験でなければ
なりません。
F232はそうなっていますから最低限ヒト試験
のエビデンスは必要です。
3.さらに、初めての事例なので当然広告で
訴求することが想定されますが、そうなると
景表法の基準をクリアーしなければ
なりません。
この基準は明示されていませんが、拙著
「ヘルスケアビジネスのための実録景品
表示法」に書いたように、運用としては
群間有意差が求められます。
4.F232の様式7はこうです。(>>>
https://www.yakujihou.com/merumaga/20200901kj.pdf )。
つまり、Inoike N, Yoshinuma H, Tanabe S,
Iwama Y, Nakamura F.Effect of psyllium
husk on the suppression of postprandial
elevation of blood glucose level in
human,A Randomized, Double-blinded,
Placebo-controlled, Crossover Study-
Jpn Pharmacol Ther. 2019 47(9):1529-1536
がエビデンスになっているので、トリプル
排出を広告で訴求するのならここでの
結果としてトリプル排出の群間有意差が
必要です。